10.語句の説明(順不同)

参考:電気については一部、株式会社ホクト発行のホームページより抜粋

集塵機、集塵装置
空気中の粒子を吸引し分離補集する装置。種類として大きく分けて乾式、湿式がある。
それぞれに遠心力の利用、フィルターでろ過がある。湿式は洗浄でろ過、ほかに電気による静電気捕集などがある。ムラコシの集塵機は乾式でフィルターによるろ過方式です。

送風機(ブロワー、ファン)
何枚かの羽根がついた円盤を回転させて空気に圧力を加え、これをダクトに送り出す機械。
単独ではMBシリーズ。ムラコシの集塵機はブロワーとバグ室を一体化しています。

バグフィルター
袋状のフィルターのことを言います。弊社の集塵機も家庭用の掃除機も一種のバグフィルターです。

サイクロン
遠心力分離機。円筒とじょうご(逆円錐)の組み合わせの形状。円筒に粉塵を含んだエアをブロワーで送り込みます。
内部で粒子が円筒の壁に沿って遠心力で回転し円錐部に下降。ダストボックスなどに落ちると逆回転で上昇し円筒上部より排気されます。
そのとき重い粒子は下に落ち、クリーンなエアが排出される。ただし微粒子は分離できずに、排気されます。主に木工場で屋根に設置し使用されています。


粉塵
物の切断や研磨などの加工時に出るほこり、塵のことです。

プレダスター
ムラコシではサイクロンを応用した小形の物。集塵機だけでは対処できない粉体などを吸引する場合に使用します。たとえば粉塵と呼べない粗塵、フィルターの磨耗防止、火花の除去、集塵濃度が高い、液滴が混入など。
フードと集塵機の間に設置し、ダクトでつなぎ、集塵機の前段装置として使う。弊社製品ではMPCシリーズがあります。

シェーキング
集塵機のフィルターについた粉塵を払い落とす装置またはその行為のことを言います。ムラコシの集塵機には手動と電動があります。手動式は本体外に付いたレバーを振る又は紐を引くことでフィルターを揺らして払い落としをします。電動式は振動モーター式と搖動式があります。スイッチ又は制御盤で作動させます。制御盤は自動運転となります。ブロワー運転中はフィルターが張っているのでシェーキングはできません。振動モーターは過負荷の状態で最大の振動をさせています。そのため20〜30秒間だけの運転となります。

フィルタークリーニング
フィルターに付いたダストを剥離する方法です。手動シェーキング、電気式シェーキング(振動モーターによる振動式、クランプを用いた揺動式)、圧縮エアによるパルス式があります。手動と電気式はブロワーを止めてから払い落としをします。パルス式は運転中でも払落しができるため、風量の変化が少ないのが特徴です。

ホッパー
補修ダストを一時的に溜めるじょうごの形の貯槽部です。下部に排出口があり下袋やバケットなどをつけて、ダストを排出させます。ただしUMの場合下袋に直接ダストを押し込むため、ホッパーに粉塵は溜められません。

ダクト
ダストを含んだエアやクリーンなエアを運ぶための管のことを言います。スパイラル管や鋼管などがあります。

ダスト
1μm(ミクロン)以上の固体の粒子を言うが、1μm(ミクロン)以上のヒュームのようなものを言うこともあります。

サイレンサー
消音機のことです。

静圧
空気についていえば風速に無関係に実際に有する圧力のことです。密閉された管に減圧又は加圧してマノメーター又はピート管で測った値をいいます。

セパレクロン®
ムラコシの造語となります。吸気口がついた中間ボックス内にプレダスターの役目をする二重の円筒が納まっています。粉塵の分離効果があり、フィルターの負担を減らします。フィルター室とダストボックス又はホッパーの間に取り付けます。

パルショック®
ムラコシの造語となります。圧縮エアを使いフィルターに詰まった粉塵を瞬時に払い落とします。パルショックコントローラーにより、一分間隔でそれぞれの弁を開いてエアを噴出する方式と単発式で電気を使わずに手動で操作する方式(単発式)があります自動パルショック®機種の場合、運転中も払落しができるので集塵機の長時間運転が可能となります。圧縮エアの設備が必要となります。

ブリッジ
架橋現象ともいいます。ダストの性質によってフィルターの中で詰まる、フィルター間で詰まる、ホッパーの排出口の直前で詰まるなどの現象をいいます。綿状になる、絡みやすいなどの性質を持っているとこの現象が起きやすくなります。

圧力損失(圧損)
流体が移動するとき、ダクトの管壁との摩擦や過流の発生によって起こる圧力減少のことを言います。圧力降下とも言います。圧力損失は管の形状、寸法、流体の密度、速度などで変化します。「局所排気・空気清浄装置の標準設計と保守管理」労働省労働衛生課編に説明および計算式が載っております。圧力損失計算は、多大な時間と経験が必要となります。依頼される場合は有償となります。

振動モーター(バイブレーター)
HMシリーズではフィルターのシェーキング用に採用されています。筒内ろ過フィルターと組み合わせています。そのほかにホッパーなどに付けて振動により滑り落ちないダストを落とします。

中間ボックス
バグ室とダストボックスまたはホッパーの間に何もない中間に入れる箱です。主に粉塵の吸引量が多いときにフィルターの負担を減らし、ダストを溜め込む容量がほしいときに使います。特別注文品となります。

マノメーター、マノスターゲージ
水柱計と円形で針によって数値を指すタイプがあります。主にフィルターの目詰まりを確認するために使います。粉塵が入るダストボックス(ダーティ側)とフィルター室など(クリーン側)の差圧を測定することで、フィルターの目詰まりが確認できます。ムラコシ純正のブロワー(5馬力まで)では2.0kPa(200mmAq)程度が目詰まりしていると思われます。それぞれの粉体条件により多少違いはあります。オプション扱いとなります。

フード
ガス、蒸気、ダストの発生源の近くに置く吸引用の部品を言います。円錐型、四角錐型、囲い型などがあります。

ブレーカー
過電流、モーターに過負荷がかかった場合や漏電等に配線やモーター、感電を保護する電気器具です。モーターブレーカー、漏電ブレーカー、安全ブレーカーなどがあります。モーターブレーカーに付いては詳しくはQ&Aを参照してください。

周波数
交流の極性が1秒間に変化する回数のことです。
日本国内では例外地域を除き、富士川を境として、東が50Hz(ヘルツ)、西が60Hz(ヘルツ)となります。

過負荷
モーターなどに負荷が掛かりすぎ、通常の数倍の電流が流れる状態のことです。

短絡
異なった極性の導体が接触した状態をいいます。ショートした状態のことです。

交流と直流
直流 : 電源の「プラス」と「マイナス」が変化しない電気 → 電池など
交流 : 電源の「プラス」と「マイナス」が交互に変化する電気(電力会社から供給を受けている電気など)

定格
機器の最適な周波数、電圧、電流、回転速度などを定めたものです。モーターには銘板に記載されています。

インバーター
HMD-2300Pなどの集塵機にインバーターが取り付けられています。インバーターがあるとサイクル調整により、風量の増減を行うことが出来ます。余分な風量を調整することにより、節電対策となります。騒音対策にもなります。他機種でも、インバーターを付けることが可能です。弊社または販売店にお問い合わせください。

HEPA(へパ)フィルター
0.3μm(ミクロン)の微粒子を、95~99.99パーセント以上の補集ができるものがあります。パソコンのパーツなどの製作や薬品など埃が入ることが許されないクリーンルームに使われることが多いです。集塵機の性能では、微粉を捕らえきれない場合に、集塵機の排気側に設置します。最近では、家庭用の掃除機のハイグレードタイプにも使われることが多くなってきました。

目付
フィルターの生地の1㎡あたりの重さを表します。重たいものほど、生地が厚くなるため、ろ過性能が良くなります。