7.風量を決めて集塵機を選択する
~機械についている吸塵口の総開口面積で風量を決める~
※これは、簡易的な風量計算です。正しくは圧力損失計算(有償)が必要となります。

1.吸気口の径と数を調べその総開口面積を計算する。ただし一度に使う最大の数の面積でよい。

A=πr2  面積(m2)=3.14×半径(m)×半径(m)

例1)吸気口φ100ミリ2口とφ150ミリ1口の場合
吸気口100ミリの開口面積は0.00785㎡ 2口あるので2倍して0.0157㎡。
吸気口150ミリの開口面積は0.0177㎡
総開口面積は0.0157+0.0177=0.0334㎡

2.風量を計算する。

Q=60AV  風量(m3/min)=60×総開口面積(㎡)×ダクト管内速度(m/s)

ダクト管内速度は
・ヒューム、ミスト、紙粉、綿、木粉などは10m/s前後
・軽い乾燥粉塵で原綿、バフ研磨粉、麻くず、おがくず、穀粉、コム粉、ベークライト粉は15m/s前後
・木工粉、鉄粉などの一般粉塵は20m/s前後
・鉛など重い粉塵は25m/s前後
・さらに重くてぬれた粉塵は25m/s以上
例1-1) 木工粉の場合 
60×0.0334×20=40.1(m3/min)
例1-2)集塵機の選択
集塵機のカタログは最大風量をうたっているので、フィルターの目詰まり等を考慮して80%程度又はそれ以下を使用風量と考えてください。
MY-200Xの場合 50(m3/min)×0.8=40.0(m3/min)
UM-3700、HM-3700の場合 55(m3/min)×0.8=44.0(m3/min)

3.フィルター面積を考える。

フィルター面積は風量の50%以上をとるとフィルターに負担が少なくてすみます。
HMGシリーズは、40%以上になります。フィルター面積は少ないとフィルターの圧力損失が高くなり、早く目詰まりをすることになります。

4.粉塵の特徴、運転時間を考える。

粉塵には粒径、固形化、粘着性、湿度、滑走傾斜角度、爆発、発火性などを調べます。
さらに一日あたりの運転時間、停止間隔、集塵濃度、異物の混入、吸入温度などを考慮して選択する必要があります。