2.掃除機と集塵機の違い

◆掃除機の特徴
掃除機は、少ない風量(吸引する空気の量)と、高圧が特徴です。掃除口を床につけ、空気の取り入れる隙間を少なくすることで、高い圧力を引き出して埃を吸引します。文字どおり掃除を目的としています。そのため、細かいダクトを使って空中に飛散する埃を吸引するのは大変困難です。また、フィルター面積が小さいため、大量の埃が入るとすぐに目詰りを起こします。目詰りを放置して運転を続けるとモーターが焼ける原因にもなります。さらに、長時間の運転にも不向きです。通常使用されるダクトホースはφ38、またはφ50です。

◆集塵機の特徴
集塵機は、掃除機よりも圧力は低くなりますが、大きな風量で、大量に出る埃を吸引する目的で製作しています。切断、研磨、払落しなどで空中に舞う埃をフード(掃除口)で吸引します。集塵機内にフィルターがたくさん並べられ、フィルター面積を多くとっている為、目詰りがしにくく、吸引力が衰えにくい特徴があります。目詰りをしてもモーターが焼けることはありません。メインダクトはφ75以上、大きなものでφ500など集塵機により違いがありますが、分岐して各箇所を同時吸引、またシャッターなどでふさいで、必要なところを吸引して使います。


掃除機型でも集塵機として販売されているものがあります。
集塵機としての統一した規格が決まっているわけではないので、性能等を考慮してメーカー判断によりつけられているようです。